JOURNAL
農園ジャーナル

ラジェド ド オウロ農園:カカオの香りと家族の絆
ブラジルの奥地に位置するラジェド ド オウロ農園。訪れる者を圧倒するその壮大な自然の中、ここでの滞在はまさに五感を刺激する体験の連続だ。農園に向かう道中、長時間のバス移動が続き、バスはしばしば停車しては地元の人々を乗せ、さまざまな荷物を積み込む。窓から見えるのは、どこまでも続く熱帯雨林の深い緑。自然が広がるその景色に、訪れる人々は息を呑むことだろう。
ラジェド ド オウロ農園には、カカオ栽培に取り組むペドロ一家(祖父、父、息子はペドロという名前)が暮らしている。この農園の歴史は、ペドロの曽祖父の時代にさかのぼり、長きにわたりカカオを育て続けてきた。しかし、ある時「魔女のほうき病」というカカオの病害が農園を襲い、存続の危機に立たされることとなった。カカオの木の枝が増えすぎて魔女のほうきのようになり、実がならなくなる。息子のペドロは都会でのキャリアを捨てて農園に戻り、品質にこだわったカカオ栽培に再挑戦する決意を固める。この決断により、農園は品質重視の製造プロセスへと方向転換し、発酵や乾燥、選別の工程が徹底的に管理されるようになった。
また、ペドロ一家は農園でのカカオ栽培のみならず、訪問者に対しても温かいもてなしを欠かさない。母マリアがふるまう食事は、地元の食材をふんだんに使った美食の数々。新鮮な果物やカカオを使った料理、そして自家製のチョコレートデザートまで、訪れる人々にとっては味覚の冒険ともいえるひとときを提供している。さらに、彼らは地域の人々の生活を支える存在でもある。この地域で唯一読み書きができる家庭であり、農園は村人たちの行政手続きや医療支援にも欠かせない拠点となっているのだ。
日の出と共に始まる農園での日々。訪問者は刈り取り用の刀を片手にカカオの収穫に挑戦したり、発酵した豆の品質確認のテストを体験したりと、実際の作業に触れる機会もある。ペドロは自然と共生する農法を重視し、熱帯林の大木を残しながらカカオの木を育てるなど、自然との調和を意識した持続可能な農業を実践している。肥料も自然の循環に則り、カカオの実を覆う殻を堆肥として再利用する。
この農園のカカオ豆から生まれるチョコレートは、力強い植物的な香りと赤い果実を思わせる酸味が特徴。農園の風土や家族の情熱、そして地域との深い結びつきが込められている。このカカオの風味は、ブラジルの豊かな自然と人々の温かさが伝わってくる、特別な体験そのものといえるだろう。
ラジェド ド オウロ農園には、カカオ栽培に取り組むペドロ一家(祖父、父、息子はペドロという名前)が暮らしている。この農園の歴史は、ペドロの曽祖父の時代にさかのぼり、長きにわたりカカオを育て続けてきた。しかし、ある時「魔女のほうき病」というカカオの病害が農園を襲い、存続の危機に立たされることとなった。カカオの木の枝が増えすぎて魔女のほうきのようになり、実がならなくなる。息子のペドロは都会でのキャリアを捨てて農園に戻り、品質にこだわったカカオ栽培に再挑戦する決意を固める。この決断により、農園は品質重視の製造プロセスへと方向転換し、発酵や乾燥、選別の工程が徹底的に管理されるようになった。
また、ペドロ一家は農園でのカカオ栽培のみならず、訪問者に対しても温かいもてなしを欠かさない。母マリアがふるまう食事は、地元の食材をふんだんに使った美食の数々。新鮮な果物やカカオを使った料理、そして自家製のチョコレートデザートまで、訪れる人々にとっては味覚の冒険ともいえるひとときを提供している。さらに、彼らは地域の人々の生活を支える存在でもある。この地域で唯一読み書きができる家庭であり、農園は村人たちの行政手続きや医療支援にも欠かせない拠点となっているのだ。
日の出と共に始まる農園での日々。訪問者は刈り取り用の刀を片手にカカオの収穫に挑戦したり、発酵した豆の品質確認のテストを体験したりと、実際の作業に触れる機会もある。ペドロは自然と共生する農法を重視し、熱帯林の大木を残しながらカカオの木を育てるなど、自然との調和を意識した持続可能な農業を実践している。肥料も自然の循環に則り、カカオの実を覆う殻を堆肥として再利用する。
この農園のカカオ豆から生まれるチョコレートは、力強い植物的な香りと赤い果実を思わせる酸味が特徴。農園の風土や家族の情熱、そして地域との深い結びつきが込められている。このカカオの風味は、ブラジルの豊かな自然と人々の温かさが伝わってくる、特別な体験そのものといえるだろう。


CACAO
BENOIT NIHANT 評価
LAJEDO DO OURO
ラジェド ド オウロ 74%
幻のカカオと呼ばれるホワイトカカオ(フォラステロ・ブラン)を使用。ほどよい酸味があり、力強い花のような香りや赤いベリーのような酸味が特徴。
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