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JOURNAL

農園ジャーナル

火山土壌が生み出す特別な味わい、アンボリカピキィ農園のカカオ
マダガスカルの秘境、アンボリカピキィ農園。そこは、サンビラーノ川の渓谷にひっそりと佇む豊かな火山土壌に育まれたカカオの宝庫である。風が優しく吹き抜けるこの地では、古くから続く歴史が静かに語られ、特別なカカオの栽培が行われている。1924年、フランス人のギー・ド・ラ・モット・サン・ピエールがこの農園を設立して以来のカカオ取引の歴史がここにはある。1979年スウェーデンのカール・グスタフ・オーケソンが農園を手に入れ、彼の息子ベルティル・オーケソン・ジュニア(以下ベルティル)が2006年にその経営を引き継いだ。彼は、マダガスカル産カカオの復興と品質向上に尽力し、農園に新たな息吹を吹き込んでいる。

農園のカカオ豆は、トリニタリオ種の中でもクリオロ種の特徴が際立つ。手摘みで収穫された豆は、鮮やかな赤いベリーや柑橘類の香りを持ち、力強さと繊細さが融合した風味が特長だ。エコロジーを重視し、持続可能な方法で育てられるこのカカオは、細心の注意を払った発酵プロセスを経て、最高の味わいを引き出すために4段階の発酵が行われる。そして、マダガスカルの強い日差しのもとで、特別な乾燥工程を経て、カカオの風味が最大限に保たれる。

ベルティルは、カカオ業界の新たな価値観を追求し、倫理と透明性を重んじる姿勢が農園の取り組みに色濃く反映されている。彼の熱意と情熱は、地域のカカオ生産者たちにインスピレーションを与え、農園の発展に寄与している。従業員には安定した収入が保証され、住居が提供されるほか、家族のための半ヘクタールの稲作地も与えられている。

アンボリカピキィ農園では、カカオ豆の本来の風味を最大限に活かすため、焙煎は低温で行われる。豆の持つ香りや味わいが忠実に再現され、このようにして生まれるチョコレートは、マダガスカルの大自然を感じさせるフルーティーでスパイシーな風味を楽しめる宝石のような存在である。

この農園がもたらすチョコレートは、マダガスカルの文化や自然、そして人々の努力の結晶である。訪れる者は、その豊かな風味を通じて、この特別な土地のストーリーを味わうことができるだろう。
マダガスカルの強い日差しのもとでカカオ豆を乾燥させる。乾燥時間に細心の注意を払いこの新鮮な香りを逃さないようにしている。
CACAO
BENOIT NIHANT 評価
AMBOLIKAPIKY
アンボリカピキィ 72%
赤い果実と柑橘系の風味を持ち、力強さと繊細さを兼ね備えたチョコレートです。カカオ豆本来の風味を生かすために低温で焙煎しています。
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BENOIT NIHANT 評価
Madagascar
マダガスカル 100%
アンボリカピキィ農園のカカオ豆を使用。砂糖をあえて使用しておらず、マダガスカル産カカオ豆の苦味をダイレクトに感じられるビターチョコレートです。
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BENOIT NIHANT 評価
POINTE DE SEL
ポワント ド セル 50%
マダガスカル産カカオ豆とフランス産のフルール ド セル(海塩)を使用した、甘さの中に塩味がきいたミルクチョコレートです。
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